家族で楽しむリギ山日帰り旅 登山鉄道で行くアルプス絶景の山へ

ルツェルン(Lucerne)近郊にある「リギ山(Mount Rigi)」をご存知ですか?

スイスの中でも日本人が知っている観光地としてはまだ穴場の存在で、ガイドブックではあまり詳しく紹介されていない隠れた名所です。電車・登山鉄道・ケーブルカー・フェリーと、スイスらしい乗り物をすべて体験できる贅沢な日帰り旅が楽しめます。

ルツェルン滞在の方はもちろん、チューリッヒからでも日帰りで行ける貴重な山としてもおすすめ。チューリッヒからアクセスが良く、アルプスの絶景を望める山は実は多くないのです。

本記事では、8月に家族でリギ山に行き、壮大な絶景に感動した私が観光ルートをご紹介します。

写真と動画を使いどこよりも詳しくレポートします!

目次

リギ山はヨーロッパで人気の山

リギの標高は1,798m。スイス・アルプスのふもとに位置し、ヨーロッパでは、“アルプス入門ハイキング”として人気が高く、子連れや初心者でも安心して登れる山として知られています。また、1871年にヨーロッパで初めて登山鉄道が開通した、歴史ある山としても有名だそうです。

アルト・ゴルダウ(Arth-Goldau)駅には多くの人

リギ山、スイス初心者にもおすすめの理由

  • 実際に見ると想像より感動100倍の絶景パノラマビュー
  • 登山鉄道で山頂まで行けて、家族連れでも安心
  • 初心者やシニアにも優しい整備されたハイキングコース設計

リギ山への行き方

リギ山へは主に3つのルートがあります。どのルートもスイストラベルパスで全てカバー。行きと帰りで異なるルートを選べるのもリギ山観光の魅力です。

チューリッヒ/ルツェルンから登山電車

チューリッヒ中央駅からアルト・ゴルダウ(Arth-Goldau)まで直通または乗り換え1回で約40〜70分。駅前の登山鉄道に乗り換えて、山頂のリギ・クルム(Rigi Kulm)へ約40分です。青い車体の登山鉄道が目印です。

ルツェルンから船とロープーウェイ

ルツェルンから湖船で約40分。ヴェッギス(Weggis)で下船し、15分ほど歩き、ロープウェイに乗って約10分でリギ・カルトバート(Rigi Kaltbad)へ。そこから登山鉄道で10分ほどで山頂に到着します。

ルツェルンから船と登山鉄道

ルツェルンから湖船に乗って約1時間。フィッツナウ港に到着後、ヨーロッパ最古の赤い登山鉄道に乗り換えて約30分で山頂へ。

小さいお子様連れにおすすめコース

船着場のヴェッギス(Weggis)からリギ・カルトバート(Rigi Kaltbad)までは住宅地を15分ほど歩きます。また、リギ・カルトバート(Rigi Kaltbad)から乗るロープーウェイが混雑しているとベビーカーでの乗車が大変そうでした。実際私が乗ったときはぎゅうぎゅうで座るスペースもないほどでした。小さなお子様連れは、ゴンドラを使わないルートの方が楽に移動できると思います。

【チューリッヒに滞在】我が家のルート

チューリッヒから行った私たち。上記3つのハイブリットで電車、ケーブルカー、湖船に乗りました。

行きは①のチューリッヒ経由ルートで山頂へ、帰りは③のヴェッギス経由ルートでルツェルンまで行き、電車でチューリッヒへ。

少々遠回りをしましたが、大満足の行程でした!

帰りにルツェルン観光もできるかな、と思いましたが日帰りでは時間的に難しかったです。

※スイストラベルパスの購入先比較は【2025年】スイストラベルパス安く買うには?取扱6社徹底比較 で詳しく紹介しています。

沢山の人がリギへ向かっています

スイストラベルパスでリギ登山鉄道が無料

リギ山の登山鉄道は、スイストラベルパス対象路線。ルツェルンから一時間程で行けるピラトゥスは最大50%割引止まりなので、スイストラベルパスを持っている方にはリギ山の方がお得に行けます。

スイストラベルパスのメリット

  • リギ・クルム(山頂)まで全区間無料
  • 先に紹介したルートはどれも金額に大差がなく、大人1人あたり約180CHF(約3万円)分カバーされる
  • 登山鉄道・ケーブルカー・湖船すべてパス対応

詳しくは【スイス旅行】スイストラベルパスを買うべきか メリットと注意点まとめをご覧ください。

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【リギ山頂】息を呑む絶景と過ごし方

登山鉄道の終点「リギ・クルム(Rigi Kulm)」駅には、レストランやお土産ショップ、トイレがあり、設備もとても充実しています。お土産ショップは山頂ではここだけ。気になる方はぜひ立ち寄ってみてください。

私たちは、リギのあまりの景色の美しさに感動して、まだ山頂に登る前からお土産を“爆買い”してしまいました。「Rigi」と書かれたグッズがどれも可愛く、見ているだけでもワクワクします。

駅から小道を少し上ると、360度に広がる大パノラマ。放牧中の牛のカウベルがのどかに響き、遠くにはユングフラウ、アイガー、フィンスターアールホルンまで見渡せる雄大なベルナーアルプスの峰々。

「これぞスイス!」という光景に、思わず息をのみます。

アクセスの良さに加え、登山鉄道で気軽に来られるのにこの絶景。「どうして全然日本で知られていないんだろう!」と心から思いました。

山頂には横になれるベンチもあり、澄んだ空気の中でアルプスの風景に身を委ねる贅沢な時間を過ごせます。

リギ山のレストランは絶景とともに

山頂からリギ・カルトバート方面へ下る途中には、いくつかレストランがあります。山頂から軽くハイキングを楽しみながら立ち寄るのがおすすめです。

また、どこも子連れウエルカム、家族使いにぴったりです。

山頂からの距離レストラン名
特徴・おすすめポイント
山頂
Rigi Kulm À la carte Restaurant
ホテル併設の本格派レストラン。
スイス料理を味わいながらアルプスの絶景を満喫できる。
山頂Rigi Bistro
軽食やコーヒーを気軽に楽しめるカジュアルスポット。
ハイキング前の一息にも◎
徒歩
約15分
Kessiboden
山小屋風のかわいいレストラン。
地元食材を使ったメニューが人気。
※現金のみ対応。
徒歩
約30分
Restaurant Bahnhöfli
テラス席からのパノラマビューが自慢。
晴れた日は外の席でランチがおすすめ。
徒歩
約35分
Restaurant Lok 7
伝統的なスイス料理が味わえる隠れ家的レストラン。
ここまでがハイキングで下るのにちょうど良い距離。

【実録】Restaurant Bahnhöfliで絶景スイス料理

店内の様子
とろとろのチーズ、カリカリのチキンナゲット
眺めの良いテラス席

山頂(Rigi Kulm)から「Kessiboden → Bahnhöfli → Lok 7」と下っていくルートは、整備された山道で、所要時間はおおよそ45分〜1時間ほど。ランチやカフェを挟みながらのんびり歩くのにぴったりです。

私たちはRestaurant Bahnhöfliで食事をしました。スキーリゾートのレストランのような暖かい雰囲気の中、美味しいスイス(ドイツ?)をいただきました。晴れていたら是非テラス席で絶景を眺めながらの食事が格別。贅沢なひとときに大満足でした。

リギ・カルトバートの極上温泉リゾート

リギ山中腹のリギ・カルトバート(Rigi Kaltbad)には、優雅な天然温泉スパ付きホテル(Mineralbad & Spa Rigi Kaltbad)があります。標高1,450mから眺めるルツェルン湖とアルプスの山々を見渡せる絶景はまさに天国のよう。屋外温泉プールからの眺めは「ここは本当に現実?」と思うほどの絶景です。

この温泉スパは宿泊者以外でも利用可能で、日帰りでも利用できます。

絶景の屋外プール
年齢料金
16歳以上CHF41
7〜15歳CHF21
4〜6歳CHF13
1〜3歳無料

▶︎詳しくは公式ホームページからご確認ください。

登山やハイキングのあとの疲れを癒すのにぴったりのスポット。スイスの絶景と温泉を同時に楽しむ贅沢なひとときを過ごせます。私もいつか機会があれば、ぜひ行ってみたいです。

知っておくべき注意点3つ

快適で安心な旅にするために、現地で気づいた注意点をまとめました。服装や日差し対策を整えておけば、リギ山の絶景を心ゆくまで楽しめます。

天候が変わりやすいので、事前に天気予報をチェック!

特に山の天気は急に変わりやすいので、出発前に必ず確認を。山岳エリアの天気が正確にわかる「MeteoSwiss(メテオスイス)アプリがおすすめです。

  • 時間ごとの気温、降水量、日照時間、風量が表で表示されます。
  • ドイツ語表記ですが感覚的に操作できるので、とても使いやすかったです。

夏は“山焼け”に注意!

紫外線がとても強いため、日焼け止めクリーム・帽子・サングラスは必須アイテムです。

服装はカジュアルでOK!

リギ山は整備された道なので、普通のスニーカーでも十分歩けます。ただし、風が強い日もあるので薄手の上着があると安心です。

初めてのスイス・登山初心者にもリギ山がおすすめ

私たちは、今回のスイス旅行では、「ハイジの故郷」マイエンフェルトや「シャーロック・ホームズの滝」で知られるマイリンゲンも訪れました。どちらも初心者向けハイキングコースと紹介されていますが、実際に歩いてみると想像以上にハードな道のりでした。

その点、リギ山は登山電車で気軽に山頂まで行けて、手軽に絶景を楽しめる理想的なスポット。本格的な登山装備がなくてもスイスのアルプスを見渡せる壮大な景色を味わえるので、小さなお子さん連れの方やご年配の方にもぴったりの山だと思います。

チューリッヒやルツェルンなど都市部からのアクセスも良く、ルツェルン湖やアルプスの山々を一望できる眺めはまさに圧巻。「来てよかった!」と心から思える瞬間が、きっとここで待っています。

この記事を書いた人

Mariha|海外好きバイリンガルママ
家族で楽しむ上質な旅行のガイド
快適で安心できる家族旅行のコツや情報を発信!
▶年3回家族で海外旅行
▶ニューヨーク州立大学卒業 
(英検準1級・TOEIC950)
▶ファイナンシャルプランナー2級
▶︎ Marriott Bonvoyプラチナ会員 & JAL派

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